【小テスト 動詞の活用 問題】
以下の古文のうち、下線部の動詞の「活用の種類」と「活用形」を、解答用紙に記入しなさい。
昔、成村と
(0) いふ相撲
(1) ありけり。
時に、国々の相撲ども、上り集まりて、相撲節待ちけるほど、朱雀門に
(2) 集まりて、涼みけるが、そのへん遊びゆくに、
大学の東門を
(3) 過ぎて、南ざまにゆかんと
(4) しけるを、
大学の衆どもも、あまた東の門に
(5) 出でて、涼みて立てりけるに、この相撲どもの
(6) 過ぐるを、通さじとて、
「鳴り制せん。鳴り高し」と言ひて、たちふたがりて、通さざりければ、
さすがにやごつなき所の衆どものすることなれば、破りてはえ通らぬに、
丈低らかなる衆の、冠・うへのきぬ、異人よりはすこしよろしきが、中にすぐれて出で立ちて、いたく制するがありけるを、成村は見つめてけり。
成村、「尻
(7) 蹴よ」と言ひつる相撲に、目をくはせければ、この相撲、人より丈高く大きに、若く勇みたるをのこにて、くくり高やかにかき上げて、さし進み、歩み寄る。
それに続きて、この相撲も、ただ通りに通らんとするを、かの衆どもも、通さじとするほどに、尻蹴んとする相撲、かくいふ衆に走りかかりて、蹴倒さんと、足をいたくもたげるを、
この衆は、目をかけて、背をたはめてちがひければ、蹴はづして、足の高くあがりて、のけざまになるやうにしたる足を、大学の衆とりてけり。
その相撲を、ほそき杖などを人の持ちたるやうに、ひきさげて、かたへの相撲に、走りかかりければ、
それを見て、かたへの相撲
(8) 逃げけるを、追ひかけて、その手にさげたる相撲をば投げければ、ふりぬきて、二三段ばかり投げられて、倒れ伏しにけり。
我を追ひける大学の衆、あさましく力ある者にてぞありけるなめり。
尻蹴つる相撲をも、人杖に
(9) つかひて、投げくだくめり。世の中ひろければ、かかる者のあるこそ恐ろしき事なれ。
投げられたる相撲は
(10) 死に入りたりければ、物にかきいれて、になひてもてゆきけり。
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宇治拾遺物語 三十一話 成村強力の学士に逢う---
【小テスト 動詞の活用 解答用紙】
番号 | 動詞 | 活用の種類 | 活用形 |
0 | いふ | 四段活用 | 連体形 |
1 | あり | ラ行変格活用 | 連用形 |
2 | 集まり | 四段活用 | 連用形 |
3 | 過ぎ | 上二段活用 | 連用形 |
4 | し | サ行変格活用 | 連用形 |
5 | 出で | 下二段活用 | 連用形 |
6 | 過ぐる | 上二段活用 | 連体形 |
7 | 蹴よ | 下一段活用 | 命令形 |
8 | 逃げ | 下二段活用 | 連用形 |
9 | つかひ | 四段活用 | 連用形 |
10 | 死に | ナ行変格活用 | 連用形 |
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