係り結び(かかりむすび)の法則 ぞ・なむ・こそ

係り結び(かかりむすび)の法則 ぞ・なむ・こそ

係り結び(かかりむすび)の法則 ぞ・なむ・こそ

係り結び(かかりむすび)の法則 ぞ・なむ・こそ


古典文法の動詞の活用で、古文の四段活用(よだんかつよう)動詞の解説です。

例えば「書く」という動詞は「書かず」「書きて」「書く。」「書く時」「書けば」「書け!」と、古典の日本語では変化します。

「かきくけこ」のうち「かきくけ」の四段に活用しているので「書く」は四段活用動詞と呼びます。

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【科目】


古文(古典)


【領域】


古文文法(こぶんぶんぽう)


【対応カリキュラム】


公立中学高校古典+大学受験古典


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【対象生徒】


大学受験生(国公立高校生+私立中高一貫校生)
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強調の係助詞 ぞなむこそ 解説


係り結びの法則とは、係助詞を用いて、登場人物の心情を表現する技術です。

係助詞(かかりじょし)とは、助詞の1つで、なむこその5種類が知られています。

今回は強調の係助詞なむこそを学習します。



【係助詞の表現 ぞ・なむ・こそ】


古文:花、咲く。
現文:花が咲く。

古文:花ぞ、咲く。
現文:花が咲くのだ。

古文:花なむ、咲く。
現文:花が咲くのだ。

古文:花こそ、咲けれ。
現文:花が咲くのだ。



【係助詞の表現 ぞ・なむ・こそ 訳し方】


係助詞「ぞ」・「なむ」・「こそ」の現代日本語訳については、言葉そのものを、翻訳する必要はありません。

その代わりに、文末を「なのだ」「してしまったのだ」というように強調しておけば大丈夫です。

古典日本語の表現技術の多くは、現代日本語では「文末へ集中」する流れがあります。




【古典日本語と現代日本語の違い】


古典日本語の係助詞「ぞ」は、現代日本語では「行くぞ」や「やるぞ」という文のように、終助詞へと進化していきました。

古典日本語の係助詞「なむ」は、現代日本語では消滅しています。

古典日本語の係助詞「こそ」は、現代日本語では「君こそふさわしい」という文のように、副助詞「こそ」に継承されています。





【係助詞の文法 ぞ・なむ・こそ】


係助詞「ぞ」・「なむ」・「こそ」は、文末の活用形を変化させます。

係助詞意味係り結び
強調連体
なむ強調連体
こそ強調已然



「ぞ」・「なむ」は文末を連体形に変化させます。


係助詞なし:酔ひたる人、泣くめり。
係助詞あり:酔ひたる人、泣くめる

係助詞「ぞ」が文末へと係り結び、助動詞「めり」が「める」に変化しています。「めり」は終止形で、「める」は連体形です。



係助詞なし:竹取の翁、ありけり。光る竹、一筋ありけり。
係助詞あり:竹取の翁、ありけり。光る竹なむ、一筋ありける

係助詞「ぞ」が文末へと係り結び、助動詞「けり」が「ける」に変化しています。「けり」は終止形で、「ける」は連体形です。



「こそ」は文末を已然形に変化させます。

係助詞なし:もののあはれは、秋、勝る。
係助詞あり:もののあはれは、秋こそ勝れ

係助詞「ぞ」が文末へと係り結び、動詞「勝る」が「勝れ」に変化しています。「勝る」は終止形で、「勝れ」は已然形です。

係助詞ぞ・なむ・こそ 問題




【強調ぞなむこそ 問題 活用形の識別】


以下の動詞「書く」の活用形を答えよ。

例文活用形
我、書く。     
我なむ、書く。     
我こそ、書け。     
我、書かず。     
我、書く時。     
我ぞ、書く。     
我、書けば。     




【強調ぞなむこそ 問題 現代日本語訳】


以下の古文を、現代日本語に訳しなさい。


雨なむ降る。
     

雪こそ降れ。
     

酔ひたる人ぞ、憂さを思ひ出でて、泣く。
     

かの人、かたちよりは、こころなむ、まさる。
     

散ればこそ、いとど桜は、めでたけれ。
     

もののあはれは、秋こそ、勝れ。
     

その中に、本光る竹なむ、一筋ある。
     




【文法用語 問題記述】


係り結び(かかりむすび)とは何か。表現面と文法面に分けて、説明しなさい。

係り結びとは     ことです。

表現面では     になります。

文法面では     を変化させます。係助詞と文末変化の関係を     と呼びます。



古文の係助詞は5種類が知られています。5種類の係助詞を、表現面・文法面で整理し、現代日本語への影響を考察しなさい。

表現面では、係助詞ぞ・なむ・こそは、     を意味し、係助詞や・かは、     を意味します。

文法面では、係助詞ぞ・なむ・や・かは、文末を     形に変化させます。係助詞こそは、文末を     形に変化させます。

現代日本語への影響として「ぞ」は     

「こそ」は     

「か」は     

係助詞ぞ・なむ・こそ 解答解説




【強調ぞなむこそ 問題 活用形の識別】


以下の動詞「書く」の活用形を答えよ。

例文活用形
我、書く。終止
我なむ、書く。連体
我こそ、書け。已然
我、書かず。未然
我、書く時。連体
我ぞ、書く。連体
我、書けば。已然




【強調ぞなむこそ 問題 現代日本語訳】


以下の古文を、現代日本語に訳しなさい。


雨なむ降る。
雨が降るのだ。

雪こそ降れ。
雪が降るのだ。

酔ひたる人ぞ、憂さを思ひ出でて、泣く。
酔っぱらった人間は、つらいことを思い出して、泣くのだ。   (係助詞「ぞ」により、登場人物の注意が「酔ひたる人」にあることがわかります)

かの人、かたちよりは、こころなむ、まさる。
あの人は、姿よりも、性格が優れているのだ。 (係助詞「なむ」により、登場人物が「こころ」を重視しています)

散ればこそ、いとど桜は、めでたけれ。
散ってしまうから、もっと桜は素晴らしいのだ。 (係助詞「こそ」の係り結びにより「めでだけれ」と已然形に変化しています)

もののあはれは、秋こそ、勝れ。
物事の趣深さは、秋が勝っているのだ。

その中に、本光る竹なむ、一筋ある。
その中に、根本が光る竹が、一本あったのだ。




【文法用語 問題記述】


係り結び(かかりむすび)とは何か。表現面と文法面に分けて、説明しなさい。

係り結びとは係助詞の影響により、文末が変化することです。

表現面では係助詞により登場人物の心の焦点が明確になります。

文法面では係助詞は文末の活用形を変化させます。係助詞と文末変化の関係を係り結びと呼びます。



古文の係助詞は5種類が知られています。5種類の係助詞を、表現面・文法面で整理し、現代日本語への影響を考察しなさい。

表現面では、係助詞ぞ・なむ・こそは、強調を意味し、係助詞や・かは、疑問反語を意味します。

文法面では、係助詞ぞ・なむ・や・かは、文末を連体形に変化させます。係助詞こそは、文末を已然形に変化させます。

現代日本語への影響として「ぞ」は文末に用いられるようになり、強調の意味は継承されました。

「こそ」は係り結びは消滅しましたが、強調の意味は継承されました。

「か」は文末に用いられるようになり、疑問反語の意味は継承されました。

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