動詞活用 下一段動詞 蹴る 下二段動詞 出づ

動詞活用 下一段動詞 蹴る 下二段動詞 出づ

動詞活用 下一段動詞 蹴る 下二段動詞 出づ

動詞活用 下一段動詞 蹴る 下二段動詞 出づ

古文単語蹴る (ける) 
意味:蹴る 意味は現代日本語と同じ
品詞動詞 (どうし)  下一段動詞 (しもいちだんどうし)
教材 活用ず (け 未然形)   て (け 連用形)   蹴る。 (ける 終止形)   蹴る時 (ける 連体形)   蹴れば (けれ 已然形)   蹴よ! (けれ 命令形) 語感一般語 敬語
下一段動詞 蹴るの1語:古文の下一段動詞は「蹴る」の1語しかありません。古文単語の「蹴る」は、珍しい地位の動詞なのです。 類義list table
文法:古文単語の「蹴る」は、現代日本語の「蹴る」と同じ意味ですが、活用が異なります。古典日本語の「蹴る」は下一段動詞で、活用は「ず・て・蹴る。・蹴る時・蹴れば・・蹴よ!」となります。対して、現代日本語の「蹴る」は、「蹴らない・蹴って・蹴る。・蹴る時・蹴れば・蹴れ!」と五段活用動詞になります。
解説:古文動詞の蹴るの登場は「貴族たちの蹴鞠遊び(けまりあそび)」の場面と、「闘争」の場面に限定され、あまり多くの場面には登場しません。

古典文法の動詞活用で、古文の、下一段(しもいちだん)動詞と、下二段(しもにだん)動詞の解説です。

下一段動詞の例は「蹴る」です。「蹴る」という動詞は「蹴ず」「蹴て」「蹴る。」「蹴る時」「蹴れば」「蹴よ!」と、古典の日本語では変化します。

「かきくけこ」の五段のうち、「け」の一段に活用しているので「蹴る」は下一段活用動詞と呼びます。下一段動詞は「蹴る」の1語しか存在しませんので、暗記してしまおう。


下二段動詞の例は「出づ(いづ)」です。「出づ」という動詞は「出でず」「出でて」「出づ。」「出づる時」「出づれば」「出でよ!」と、古典の日本語では変化します。

「だぢづでど」の五段のうち、「づで」の二段に活用しているので「出づ」は下二段活用動詞と呼びます。


現代日本語では、下二段動詞は、下一段動詞へ合流していきました。



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下一段活用動詞 解説

古文文法の動詞は、まず四段活用動詞を学習して、それから、上一段活用動詞・上二段活用動詞・下一段活用動詞動詞・下二段活用動詞の順番で進みます。


【下一段活用動詞 解説】


下一段(しもいちだん)活用動詞とは、動詞の活用語尾に、エ段の母音が含まれる動詞で、「蹴る」の1語しか存在しません。

日本語は母音には「アイウエオ」の五段あり、そのうち「エ」の一段が含まれています。


【古文動詞 用いる 下一段活用表】


活用形語幹活用語尾識別方法
未然形ーーー蹴(け)ずを付ける
連用形ーーー蹴(け)てを付ける
終止形ーーー蹴る(ける)。を付ける
連体形ーーー蹴る(ける)物を付ける
已然形ーーー蹴れ(けれ)ばを付ける
命令形ーーー蹴よ(けよ)!を付ける

活用語尾に注目すると「け・け・ける・ける・けれ・けよ」と、エ段の母音が含まれていますね。





【古典日本語と現代日本語 蹴る 活用表】


活用形古典日本語現代日本語識別方法
未然形蹴(け)蹴ら(けら)ず・ないを付ける
連用形蹴(け)蹴っ(けっ)てを付ける
終止形蹴る(ける)蹴る(ける)。を付ける
連体形蹴る(ける)蹴る(ける)物を付ける
已然形蹴れ(けれ)蹴れ(けれ)ばを付ける
命令形蹴ろ(けろ)蹴よ(けよ)!を付ける


古典日本語では、「蹴る」は下一段活用動詞です。対して、現代日本語では、「蹴る」は五段活用動詞へと変化しています。

下一段活用動詞 問題



【下一段動詞 蹴る 活用表】


古典日本語の「蹴る」と、現代日本語の「蹴る」について、以下の活用表を埋めなさい

活用形古典日本語現代日本語識別方法
未然形        ず・ないを付ける
連用形        てを付ける
終止形        。を付ける
連体形        物を付ける
已然形        ばを付ける
命令形        !を付ける


古典日本語の下一段活用動詞の「蹴る」は、現代日本語の「蹴る」と、直観的に異なる発音となるので、注意が必要です。




【下一段動詞 誤文訂正】


次の各文のうち、文法間違いがあるものを、訂正してください。

土を蹴らず。        

土を蹴りて。      

土を蹴る。      

土を蹴る人あり。      

土を蹴れば。      

土を蹴ろと命ず。      

土を蹴らば。      




【下一段動詞 現代日本語訳】


以下の古文を、現代日本語に訳しなさい。


古文:土を、蹴ず。
現代:    


古文:土を蹴ば、黒し。水を蹴れば、白きままなり。
現代:    


古文:殿、蹴よ、蹴よと命ずれば、もののふ、東へこそ、蹴れ。
現代:    



下一段活用動詞 解答解説



【下一段動詞 蹴る 活用表】


古典日本語の「蹴る」と、現代日本語の「蹴る」について、以下の活用表を埋めなさい

活用形古典日本語現代日本語識別方法
未然形蹴(け)蹴ら(けら)ず・ないを付ける
連用形蹴(け)蹴っ(けっ)てを付ける
終止形蹴る(ける)蹴る(ける)。を付ける
連体形蹴る(ける)蹴る(ける)物を付ける
已然形蹴れ(けれ)蹴れ(けれ)ばを付ける
命令形蹴ろ(けろ)蹴よ(けよ)!を付ける


古典日本語の下一段活用動詞の「蹴る」は、現代日本語の「蹴る」と、直観的に異なる発音となるので、注意が必要です。




【下一段動詞 誤文訂正】


次の各文のうち、文法間違いがあるものを、訂正してください。

土を蹴らず。  土を蹴ず。  

土を蹴りて。  土を蹴て。

土を蹴る。  土を蹴る。

土を蹴る人あり。  土を蹴る人あり。

土を蹴れば。  土を蹴れば。

土を蹴ろと命ず。  土を蹴よと命ず。

土を蹴らば。  土を蹴ば。




【下一段動詞 現代日本語訳】


以下の古文を、現代日本語に訳しなさい。


古文:土を、蹴ず。
現代:土を、蹴らない。


古文:土を蹴ば、黒し。水を蹴れば、白きままなり。
現代:もし土を蹴るのならば、黒い。水を蹴ったので、白いままだ。


古文:殿、蹴よ、蹴よと命ずれば、もののふ、東へこそ、蹴れ。
現代:殿様が、蹴れ、蹴れと命じるので、武士は、東の方角へ、蹴ってしまったのだ。

下二段活用動詞 解説

古文の下二段動詞(しもにだんどうし)は、現代日本語と異なるので、注意したいです。


【下二段活用動詞 解説】


下二段(しもにだん)活用動詞とは、動詞の活用語尾に、ウ段とエ段の母音が含まれる動詞です。

日本語は母音には「アイウエオ」の五段あり、そのうち「ウエ」の二段が含まれています。



【古文動詞 出づ 活用表】


活用形語幹活用語尾識別方法
未然形出(い)ずを付ける
連用形出(い)てを付ける
終止形出(い)。を付ける
連体形出(い)づる物を付ける
已然形出(い)づればを付ける
命令形出(い)でよ!を付ける


活用語尾に注目すると「で・で・づ・づる・づれ・でよ」と、ウ段とエ段の母音が含まれていますね。

ところで、島根県には出雲(いづも)という地名があります。この地名は、古典日本語の「出づる雲(いづるくも)」のことで、現代日本語では「出る雲(でるくも)」という意味になります。




【古文動詞 受く 活用表】


活用形語幹活用語尾識別方法
未然形ずを付ける
連用形てを付ける
終止形。を付ける
連体形くる物を付ける
已然形くればを付ける
命令形けよ!を付ける


活用語尾に注目すると「け・け・く・くる・くれ・けよ」と、ウ段とエ段の母音が含まれていますね。




【古典日本語と現代日本語 出づと出る 活用表】


活用形古典日本語現代日本語識別方法
未然形出でず・ないを付ける
連用形出でてを付ける
終止形出づ出る。を付ける
連体形出づる出る物を付ける
已然形出づれ出ればを付ける
命令形出でよ出ろ!を付ける



古典日本語の動詞「出づ」は、ダ行下二段活用動詞です。

現代日本語の動詞「出る」は、ダ行下一段活用動詞です。

下二段活用動詞は、下一段活用動詞へと、合流していった歴史があります。



【動詞の識別方法 下一段動詞と下二段動詞】


1:下一段動詞であるかどうか。(「蹴る」だけが下一段動詞)
2:下一段動詞でなければ、打消の助動詞「ず」により、動詞を未然形に活用させてみる。
3:未然形がア段の音になれば、その動詞は「四段活用動詞」である。
4:未然形がエ段の音になれば、その動詞は「下二段動詞」である。


下二段活用動詞 問題



【下二段活用動詞 現代日本語訳】


以下の古文を、現代日本語に訳しなさい。


古文:寝ずに、番をしたり。
現代:    


古文:夜も更け、寝る人あり。我も寝。
現代:    


古文:世を、捨つれども、身をば、捨てず。
現代:    



【文法用語 問題記述】


現代日本語で、動詞とはどのような品詞ですか。

現代日本語で、動詞とは、    品詞です。動詞・形容詞・形容動詞をまとめて    と呼びます。全ての動詞は、    音で言い切ります。


古典日本語で、動詞とはどのような品詞ですか。

古典日本語で、動詞とは、    品詞です。動詞・形容詞・形容動詞をまとめて    と呼びます。ほぼ全ての動詞は、    音で言い切ります。例外として「    」はイ段音で言い切ります。

下二段活用動詞 解答解説



【下二段活用動詞 日本語訳】


以下の古文を、現代日本語に訳しなさい。


古文:寝ずに、番をしたり。
現代:寝ないで、番人の仕事をしていた。


古文:夜も更け、寝る人あり。我も寝。
現代:夜も遅くなったので、寝ている人がいる。私も寝る。


古文:世を、捨つれども、身をば、捨てず。
現代:世の中を、捨てたけれども、私自身は、捨てない。



【文法用語 問題記述】


現代日本語で、動詞とはどのような品詞ですか。

現代日本語で、動詞とは、動作と状態を表現する品詞です。動詞・形容詞・形容動詞をまとめて用言(ようげん)と呼びます。全ての動詞は、ウ段音で言い切ります。


古典日本語で、動詞とはどのような品詞ですか。

古典日本語で、動詞とは、動作と状態を表現する品詞です。動詞・形容詞・形容動詞をまとめて用言(ようげん)と呼びます。ほぼ全ての動詞は、ウ段音で言い切ります。例外として「あり」はイ段音で言い切ります。

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