助動詞 打消のず 意味接続活用

助動詞 打消のず 意味接続活用

助動詞 打消のず 意味接続活用

助動詞 打消のず 意味接続活用


古典文法の助動詞で、打消の助動詞「ず」の解説です。助動詞「ず」の意味・接続・活用を、学習します。

助動詞(じょどうし)とは、用言の後におき、意味を追加する品詞です。助動詞「ず」は、打消否定の意味を、追加します。

例えば、動詞「行く」の後に、助動詞「ず」をおくと、「行かず」となり、打消否定の意味が、追加されます。


助動詞は、接続します。接続(せつぞく)とは、前にある言葉に影響して、相手の活用語尾を変化させることです。

例えば、動詞「行く」の後に、助動詞「ず」をおくと、「行かず」となり、「行く」が未然形に変化します。前の言葉を未然形にするので、助動詞「ず」は、未然形接続(みぜんけいせつぞく)と呼びます。


助動詞は、活用します。助動詞「ず」は、「ず・ざら」「ず・ざり」「ず」「ぬ・ざる」「ね・ざれ」「ざれ」と、古典日本語では変化します。




【古文助動詞 ず 活用表】


活用形語幹活用語尾(ず)活用語尾(ず+あり)識別方法
未然形ざらずを付ける
連用形ざりてを付ける
終止形。を付ける
連体形ざる物を付ける
已然形ざればを付ける
命令形ざれ!を付ける



助動詞「ず」の活用形は、2系統あることに、注意しましょう。「ず」が活用していく系統と、「ず+あり」が活用していく系統があります。

古典日本語の助動詞「ず」は、現代日本語に継承され、古風な語感を持つようになりました。



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助動詞 打消のず 意味


助動詞「ず」は、打消否定(うちけしひてい)の意味を、加えます。

古典日本語の助動詞「ず」は、現代語訳では「ない」と訳しましょう。


【助動詞ず 用法】


動詞動詞+助動詞ず意味
行く行か行かない
咲く咲か咲かない
見るない
形容詞形容詞+助動詞ず意味
おかしおかしから趣深くない
わびしわびしからわびしくない
とくとから速くない
形容動詞形容動詞+助動詞ず意味
なのめなりなのめならいい加減でない
自然たり自然たら自然でない


現代日本語でも「ず」は通用していますが、古風な語感がありますね。

古文の助動詞入門

古文の助動詞入門

古文の助動詞入門




【古文の助動詞入門】


古文の助動詞は、接続します。接続(せつぞく)とは、前にある言葉に影響して、相手の活用語尾を変化させることです。

例えば、助動詞「ず」は、未然形に接続します。

動詞「行く」の後に、助動詞「ず」をおくと、「行かず」となり、「行く」が未然形に変化します。前の言葉を未然形にするので、助動詞「ず」は、未然形接続(みぜんけいせつぞく)と呼びます。


例えば、助動詞「けり」は、連用形に接続します。

動詞「行く」の後に、助動詞「けり」をおくと、「行きけり」となり、「行く」が連用形に変化します。前の言葉を連用形にするので、助動詞「けり」は、連用形接続(れんようけいせつぞく)と呼びます。


接続は、用言(動詞・形容詞・形容動詞)にはなく、助動詞と助詞にあります。



【助動詞の接続 まとめ】


接続助動詞
未然形接続らるさすむずましまほし
連用形接続けりたりけむたし
終止形接続まじめりなりらむらしベし
連体形接続なりたりごとし
特殊接続


いきなり覚えようとすると、お腹が一杯になってしまいますね。この表はあくまで参考として、助動詞は1つ1つ習得していくのがコツです。



【助動詞なり 2種類ある】


助動詞の「なり」は2種類あります。終止形接続のなり(伝聞推定のなり)と、連体形接続のなり(断定のなり)があります。



【助動詞り 特殊接続】


助動詞「り」は、特殊な接続をします。助動詞「り」は、「サ変動詞に未然形接続」か「四段動詞に已然形接続」します。

動詞動詞+助動詞り接続
サ変動詞 具す具せり未然形接続
四段動詞 行く行けり已然形接続

助動詞「り」は、接続が「サ未四已(さみしい)」と、語呂合わせで覚えます。

助動詞 打消のず 接続

助動詞 打消のず 接続

助動詞 打消のず 接続




【助動詞ず 接続】


古文の助動詞「ず」は、未然形に接続します。

動詞「行く」の後に、助動詞「ず」をおくと、「行かず」となり、「行く」が未然形に変化します。前の言葉を未然形にするので、助動詞「ず」は、未然形接続(みぜんけいせつぞく)と呼びます。


動詞「す」の後に、助動詞「ず」をおくと、「せず」となり、「す」が未然形に変化します。前の言葉を未然形にするので、助動詞「ず」は、未然形接続(みぜんけいせつぞく)と呼びます。



【助動詞ず 接続 まとめ】


動詞動詞+助動詞ず接続
四段動詞 行く行かず未然形接続
上一動詞 着る着ず未然形接続
上二動詞 過ぐ過ぎず未然形接続
下一動詞 蹴る蹴ず未然形接続
下二動詞 出づ出でず未然形接続
カ変動詞 来来ず未然形接続
サ変動詞 すせず未然形接続
ナ変動詞 往ぬ往なず未然形接続
ラ変動詞 おりおらず未然形接続


助動詞 打消のず 活用

助動詞 打消のず 活用

助動詞 打消のず 活用



古文の助動詞「ず」は、活用します。活用と接続は、まったく別物なので、注意しましょう。

古文の助動詞「ず」の活用は、はじめのうちは、以下のようでした。


【古文助動詞ず 活用表】


活用形語幹活用語尾識別方法
未然形-ずを付ける
連用形-てを付ける
終止形-。を付ける
連体形-物を付ける
已然形-ばを付ける
命令形--!を付ける


この活用表は、見てわかるように、不完全ですよね。

未然形は「ずず」となり、ちぐはぐで発音しにくいですね。

連用形は「ずて」となり、発音しにくいですね。

命令形は、ありません。


古典時代の人間も、助動詞「ず」の活用は、不完全だと感じていたらしく、やがて活用語尾に「あり」を付けて、発音するようになりました。

「あり」はラ行変格動詞で、学習しましたよね。

「あり」を付けて、活用語尾を、増やしてみます。


未然形は「ず+あら+ず」=「ざらず」

連用形は「ず+あり+て」=「ざりて」

終止形は「ず+あり+。」=「ざり。」

連体形は「ず+ある+時」=「ざる時」

已然形は「ず+あら+ば」=「ざれば」

命令形は「ず+あれ+!」=「ざれ!」


となります。

このように、古典の助動詞「ず」には、2系統の活用が、融合して存在しています。


【古文助動詞ず 活用表完全版】


活用形語幹活用語尾(ず)活用語尾(ず+あり)識別方法
未然形-ざらずを付ける
連用形-ざりてを付ける
終止形-ざり。を付ける
連体形-ざる物を付ける
已然形-ざればを付ける
命令形-ーーーざれ!を付ける


助動詞「ず」は、形容詞に似た活用をするので、形容詞型活用(けいようしがたかつよう)とも呼ばれます。

助動詞「ず」の活用形には、他の言葉と間違えやすい「ぬ」と「ね」があります。受験問題では、「ぬ」と「ね」の識別問題がよく出題されます。


助動詞 打消のず 問題




【助動詞の接続】


次の助動詞27個を、接続によって分類しなさい。

たり / らる / まほし / ごとし / なり / らし / けり / たし / さす / つ / まし / けむ / らむ / じ / き / たり / めり / むず / ず / ベし / す / り / る / む / なり / ぬ / まじ


接続助動詞
未然形接続     
連用形接続     
終止形接続     
連体形接続     
特殊接続     




【助動詞ず 接続 まとめ】


以下の動詞に、助動詞「ず」を接続しなさい。

動詞動詞+助動詞ず接続
四段動詞 行く          
上一動詞 着る          
上二動詞 過ぐ          
下一動詞 蹴る          
下二動詞 出づ          
カ変動詞 来          
サ変動詞 す          
ナ変動詞 往ぬ          
ラ変動詞 おり          




【助動詞ず 活用形の識別】


以下の各文のうち、助動詞「ず」の活用形を、書きなさい。


花、咲かぬ時        

風、吹かず。        

鳥、鳴かず飛ばず。        

月ぞ見ぬ。        

恋にてこそあらね。        

見ざる人、聞かざる人、言はざる人。        

我、行かずば        

我、行かねば        

あはれならざらむ。        

我、行かざりき。        

いづれをか、許さざる。        




【助動詞ず 現代日本語訳】


以下の古文を、現代日本語に訳しなさい。


古文:花咲かぬ時
現代:     

古文:知らぬ人の中に、うち臥(ふ)して、寝られず。
現代:     

古文:わが身の憂さは、なにごとも言はれざりけり。
現代:     

古文:かれ、人にはあらざるべし。物の怪なんめり。
現代:     

古文:月出でずは、星見るにはよき夜ならむ。
現代:     

古文:風吹かねば、船も進まず。
現代:     

古文:京には見えぬ鳥なれば、みな人知らず。
現代:     

古文:秋にはあらねど、あはれさ止まざりけり。
現代:     

古文:歯黒め付けねば、いと世づかず。
現代:     

古文:飛ぶ鳥の 声も聞えぬ 奥山の 深き心を 人は知らなむ
現代:     

---古今和歌集 恋歌五三五首 詠人知らず---


古文:いつとても 恋しからずは あらねども 秋の夕べは あやしかりけり
現代:     

---古今和歌集 恋歌五四六首 詠人知らず---


古文:花の香の かすめる月に あくがれて 夢もさだかに 見えぬ頃かな
現代:     

---藤原定家---




【助動詞ず ぬの識別】



「花咲かぬ時」と「花咲きぬ。」について、品詞分解し、現代語に訳しなさい。


「花咲かぬ時」の「ぬ」は、打消の助動詞「     」の     形で、現代語訳は「     」です。

「花咲きぬ。」の「ぬ」は、完了の助動詞「     」の     形で、現代語訳は「     」です。



「風立たぬ時」と「風立ちぬ。」について、品詞分解し、現代語に訳しなさい。


「風立たぬ時」の「ぬ」は、打消の助動詞「     」の     形で、現代語訳は「     」です。

「風立ちぬ。」の「ぬ」は、完了の助動詞「     」の     形で、現代語訳は「     」です。


助動詞 打消のず 解答解説




【助動詞の接続】


次の助動詞27個を、接続によって分類しなさい。

たり / らる / まほし / ごとし / なり / らし / けり / たし / さす / つ / まし / けむ / らむ / じ / き / たり / めり / むず / ず / ベし / す / り / る / む / なり / ぬ / まじ


接続助動詞
未然形接続らるさすむずましまほし
連用形接続けりたりけむたし
終止形接続まじめりなりらむらしベし
連体形接続なりたりごとし
特殊接続





【助動詞ず 接続 まとめ】


以下の動詞に、助動詞「ず」を接続しなさい。

動詞動詞+助動詞ず接続
四段動詞 行く行かず未然形接続
上一動詞 着る着ず未然形接続
上二動詞 過ぐ過ぎず未然形接続
下一動詞 蹴る蹴ず未然形接続
下二動詞 出づ出でず未然形接続
カ変動詞 来来ず未然形接続
サ変動詞 すせず未然形接続
ナ変動詞 往ぬ往なず未然形接続
ラ変動詞 おりおらず未然形接続




【助動詞ず 活用形の識別】


以下の各文のうち、助動詞「ず」の活用形を、書きなさい。


花、咲かぬ時   連体

風、吹かず。   終止

鳥、鳴かず飛ばず。   (連用)終止

月ぞ見ぬ。   連体

恋にてこそあらね。   已然

見ざる人、聞かざる人、言はざる人。   連体

我、行かずば   未然

我、行かねば   已然

あはれならざらむ。   未然

我、行かざりき。   連用

いづれをか、許さざる。   連体




【助動詞ず 現代日本語訳】


以下の古文を、現代日本語に訳しなさい。


古文:花咲かぬ時
現代:花が咲かない時

古文:知らぬ人の中に、うち臥(ふ)して、寝られず。
現代:知らない人の中に、横になって、眠られない。

古文:わが身の憂さは、なにごとも言はれざりけり。
現代:自分のつらい境遇は、何も言うことができないのだ。

古文:かれ、人にはあらざるべし。物の怪なんめり。
現代:あれは、人間ではないであろう。化物であるようだ。

古文:月出でずは、星見るにはよき夜ならむ。
現代:もし月が出ないのなら、星を見るには良い夜であろう。

古文:風吹かねば、船も進まず。
現代:風が吹かないので、船も進まない。

古文:京には見えぬ鳥なれば、みな人知らず。
現代:京都には見えない鳥であるから、人は誰も知らない。

古文:秋にはあらねど、あはれさ止まざりけり。
現代:秋ではないけれど、感動は止まらなかった。

古文:歯黒め付けねば、いと世づかず。
現代:お歯黒をつけていないので、たいして色気もない。

古文:飛ぶ鳥の 声も聞えぬ 奥山の 深き心を 人は知らなむ
現代:飛ぶ鳥の 声も聞こえない 山奥の (隠された私の)深い想いを あの人に知らせたいのだ。

---古今和歌集 恋歌五三五首 詠人知らず---


古文:いつとても 恋しからずは あらねども 秋の夕べは あやしかりけり
現代:いつでも (会えない恋人が)恋しくは ないのだが 秋の夕べは 心が(そわそわして)落ち着かないのだ

---古今和歌集 恋歌五四六首 詠人知らず---


古文:花の香の かすめる月に あくがれて 夢もさだかに 見えぬ頃かな
現代:花の香が わずかに触れている月に (私は)憧れて 夢も定かに 見えない時間にいるのだろう

---藤原定家---




【助動詞ず ぬの識別】



「花咲かぬ時」と「花咲きぬ。」について、品詞分解し、現代語に訳しなさい。


「花咲かぬ時」の「ぬ」は、打消の助動詞「」の連体形で、現代語訳は「花が咲かない時」です。

「花咲きぬ。」の「ぬ」は、完了の助動詞「」の終止形で、現代語訳は「花が咲いた」です。



「風立たぬ時」と「風立ちぬ。」について、品詞分解し、現代語に訳しなさい。


「風立たぬ時」の「ぬ」は、打消の助動詞「」の連体形で、現代語訳は「風が吹かない時」です。

「風立ちぬ。」の「ぬ」は、完了の助動詞「」の終止形で、現代語訳は「風が吹いた」です。


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