慶応義塾大学 添削解説 経済学部 2018

慶応義塾大学 添削解説 経済学部 2018

英作文 慶応 経済学部  2018

英作文 慶応 経済学部 2018


慶應義塾大学経済学部2018年度の英語科英作文対策の講座です。大学受験入試過去問テーマを分析したプロ家庭教師による例題・解答・添削・解説があります。解答は例文付きです。解説は、発想法・文章表現のコツ・採点のポイントなど、実際に本番で使える技術を勉強できます。

演習用問題集として、参考書や本の代わりに、独学用の教材としても利用できます。

慶應義塾大学経済学部の英作文には2系統の出題傾向があります。日本語文が与えられて翻訳する和文英訳 (わぶんえいやく)と、お題が与えられて自由に表現する自由英作文 (じゆうえいさくぶん) の2種類です。

採点においては、ただ言葉を並べるだけではなく、英作文の完成度が重視されます。慶應義塾大学経済学部は文章の論理性を重視するので英作文の添削は受けて文章の完成度を上げましょう。また、経済学・法学・ビジネス・世界史の用語は、英語で理解できるようになっておきましょう。

対象は、慶應義塾大学経済学部志望者ですが、基本的な文章を執筆する技術について解説しているので、他の難関校(国立旧帝大)の受験者の記述問題集や小論文の基礎としても利用できます。

英作文がうまくなる勉強方法のコツとして、プロ家庭教師にカリキュラム講座と採点添削を依頼できます。

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2018年 4


【問題 慶応経済学部2018年ー4】

以下の問題文はAとBの会話です。英語に直して, 解答用紙のA1,B1,A2,B2と記載されている行に書きなさい。

注意点:
日本語の表現をうまく英語にできない場合は、別の言い方に変えてから英語にしてみましょう。
(例) 難解 → 分かりにくい → hard to understand

問題文:
A1: あれっ、渡辺君, 顔色悪いよね。寝てないのかな。
B1: うん,夜中にロンドン出張から帰ってきたらしいよ。
A2: 朝イチに会議もあったから大変だよね。
B2: 仕事も大切だけど,身体をこわしたら、元も子もないよ。




【解説】

慶応経済学部は例年、和文英訳が出題されています。特徴としては、日常会話の慣用的な表現を、どのように英語に翻訳していくがコツになります。2018年は4本の英文A1,B1,A2,B2が、会話のキャッチボールのように出題されていますので、以下に順番に解説していきます。

会話からわかることは、場面は会社・オフィスということです。ビジネス寄りの言葉を選んだ方が良さそうです。英語ではふさわしい言葉選びを word choice と呼び、採点添削での評価の対象になります。

A1 「あれっ、渡辺君」:

候補としてはすぐに以下が思いつくのではないでしょうか。

Oh, Watanabe
Hi, Watanabe
Hi, Mr.Watanabe
Hello, Mr.Watanabe
Hello, Watanabe-kun


「あれっ」という掛け声は驚きにも朝の挨拶にも取れますので Oh と Hi と Hello のどれでも良いでしょう。

「渡辺君」ですが日本語の「君」をどのように訳すかで注意が必要です。機械的に Mr を付けて Mr.Watanabe としてもよいですが、やや語感がずれてしまいます。 Mr は敬意を表していますが日本語の「君」はどちらかというと、目上の人間が目下の人間を呼ぶときに用いられます。例えば、会社の社長が渡辺君と呼ばれていると、日本語ではあまりありがたくないように聞こえます。現実には「君」を直訳して Watanabe-kun という表現もよく見られます。ここではぴったりの表現がないのですが Mr.Watanabe と Watanabe-kun を正解とします。 Watanabe と呼び捨ての表現は減点と考えましょう。


A1 「顔色悪いよね」:

候補としては以下です。

what happened to you
you don't look well
you look sick
you look pale


what happened to you は減点になります。事件や事故に巻き込まれたのではなく、体調が優れないことを言いたいので what happened to you は不適です。you don't look well や you look sick も厳密さに欠けます。 you don't look well では「顔色」だけではなく「顔色を含めた全体」になってしまいます。 you look sick も病気と限定しているのでやや意味がずれてきます。ここでは you look pale がふさわしいでしょう。 you look pale は頻出の表現なので押さえておきましょう。


A1 「寝てないのかな」:

候補は以下です。

Do you want to sleep more?
short of sleep?
Are you short of sleep?
Is he short of sleep?
Are you sleep deprived?
Is he sleep deprived?


Do you want to sleep more? は不適です。「もっと寝たいか」は行為を聞いていますが「寝ていないのかな」は状態を聞いています。
short of sleep? は部分点です。しっかりと Are you short of sleep? という形で主語動詞を明確にしましょう。和文英訳では省略されている語を補ってあげるのがコツです。
続いて Are you short of sleep? か Is he short of sleep? のどちらなのか考えましょう。気が付きたいのは、A1の「寝てないのかな」に回答しているのはA2の人物です。A2はおそらくまわりにいる人間でしょうがワタナベクンではありません。
したがってA1の「寝てないのかな」が誰に向けられているのかははっきりしていません。この言葉がワタナベクンに向けられているのであれば二人称の主語 You を用いるべきですし、この言葉がA2の人物に向けられているのであれば三人称の主語 He を用いるべきでしょう。 Are you short of sleep? も Is he short of sleep? もここでは正解になります。
また「睡眠不足」には sleep deprived という表現がありますので押さえておきましょう。



B1 「ロンドン出張」:

候補は以下です。

business in London
London business trip
business trip from London
business trip to London


business in London は減点になります。これでは「ロンドンにある仕事」であって、もしかすると電話会議でも済ませられる用事かもしれません。「ロンドンへの出張」という意味にはなりません。
London business trip と business trip from London も減点です。意味はなんとなく伝わりますが誤解の余地があります。 business trip from London は「普段はロンドンに勤務していて日本に出張してきている」とも誤解されます。
business trip to London が正解になります。会話のなかでは自分たちの現在地を基準に from と to を使い分けましょう。日本「から」ロンドン「への」の出張なので前置詞は to London が正確です。



B1 「夜中に」:

候補は以下です。

in the evening
very late in the evening
late at night
in the middle of night


in the evening のみが減点になります。他はしっかりと夜の遅い時間を指していて正解になります。 in the evening だけでは寝不足になるほどでもないので very late in the evening に添削しておきます。 



B1 「らしい」:

語尾の表現です。「らしい」の表現の候補は以下になります。

He might come back
it seems that
it looks like that
it is said that
I hear that

He might come back は不適です。彼が帰ってきたという事実は確実なので might は用いません。彼が「本当にロンドンから帰ってきたのかどうかわからない」ならば might も用いましょう。
it seems that と it looks like that は減点です。目の前にいる彼から「視覚情報によって推論」はしていないので look や seem は減点になります。
ここでは「人の噂によって推論」しているので it is said that か I hear that が正解です。 

「らしい」は情報の出所によって訳が変わるので注意したいです。



A2 「朝イチ」:

候補は以下です。

in early morning
first thing in the morning


in early morning は部分点です。「朝の早い時間」ではありますが「朝の一番」ではありません。 in early morning だけでは「朝の2番」でも「朝の3番」でもある可能性があります。 
first thing in the morning はずばり「朝イチ」に対応する表現です。時間の表現として押さえておきましょう。


A2 「会議がある」:

候補は以下です。

have a meeting
should attend a meeting


この文章ではどちらも正解となります。日本語で「会議がある」と言った場合は、「出席する義務がある」という語感が含まれていますので should attend a meeting も
正解になります。



A2 「大変だよね」:

かなり砕けた会話表現です。候補は以下です。

he is in trouble
he must be tired
That's too bad.
That sounds hard.
That sounds tough.
It was hard time.


He is in trouble は不適です。 Trouble は何かの「事件に巻き込まれている」時に用います。ワタナベクンは「事件に巻き込まれている」のではなく「事件が無事に片付いて
疲れている」状態です。
he must be tired と That's too bad は正解です。どちらも相手の境遇に同情する語感があります。
他にも That sounds hard や That sounds tough や It was hard time なども用いることができます。「大変だよね」のようなくだけた会話表現は正解がたくさんありますので、自分の解答が模範解答と異なった場合は、添削を受けておきたいです。


B2 「仕事も大切」:

「仕事」をどう訳すかがコツです。候補は以下です。

The work is also important
The Job is also important
Working is also important
He has the important job


The work is also important は部分点です。The work は「1つ1つの仕事」であって「職業」という意味ではなくなりますので The Job を用いましょう。
Working is also important も部分点です。これは「個人の職業が大事」ではなくて「働くという勤労精神が大事」という理念に訴える文章になってしまいます。
He has the important job は正解です。主語 He を補っていて上手な訳といえるでしょう。



B2 「身体をこわしたら」:

候補は以下です。

get sick
lose one's health


get sick が一般的ですが lose one's health という表現あります。



B2 「元も子もないよ」:

ことわざは言い換えが決まっています。候補は以下です。

lose everything
get nothing out of this
come to nothing


get nothing out of this や come to nothing はわざわざ「努力したのに報われなかった」という語感があります。



【解答例1】
A1: Hi Mr.Watanabe, You look pale. Is he short of sleep?
B1: Yes, I hear that he came back from the London business trip very late in the evening.
A2: That sounds tough because he also had a meeting first thing in the morning.
B2: The job is important but it will come to nothing if you lose your health.
(56WORDS)


【解答例2】
A1: Oh Watanabe-kun, You look pale. Are you sleep deprived?
B1: Yes, it is said that he had come back from the business trip to London in the middle of night.
A2: That's too bad because he also should attend a meeting first thing in the morning.
B2: He has the important job but he will lose everything if he get sick from hard working.
(62WORDS)

2018年 5


【問題 慶応経済学部2018年ー5】

以下の設問(A), (B)の中から一つ選んで、 問題文IからIIIをもとにして、自分の意見を解答用紙V欄に英語で書きなさい。注意点をよく読んでから書くこと。

(A) Should the Japanese government lower the legal age at which alcohol may be consumed to 18? Why, or why not?

(B) Should the Japanese government abolish the death penalty? Why, or why not?

注意点
(1) 箇条書きは不可。
(2) 自分の意見と異なる見解に言及し,それに反論すること。
(3) 問題文I, II または III で言及されている見解やことがらを最低一つ引用して,自分の意見をまとめること。引用する際には,下の例を参考にすること。


引用例
In her 2010 article “Against Zoos”, Faerrer claims, “Nature is not ours to control.” She argues that ... However, I strongly disagree with that statement,because ....

I agree only to a certain extent with Eve N. Suzuki who argues, “Schools do not protect the rights of students enough” in the essay by Foane (2010). Her claim that X is Y may be true, but ....

According to O’Werke (2012, paragraph 7), one option is indirect taxation. Although this argument ...,




【解説 慶応経済学部2018年ー5】

慶応義塾大学経済学部は、受験生に本格的な英作文を求めます。単語数の目安は150WORDSほどで英作文というよりは英語小論文といった方が正確です。今回の採点のポイントは、以下のようにまとめられます。

1:問題文IからIIIの議論を参考すること(過去問の問題文はこちらで確認できます)

2:(A)の飲酒年齢か(B)の死刑廃止について、どちらかを選んで執筆する。両方を書く必要はなく、どちらか片方でよい。

3:単語数の目安は150WORDS程度です。本番では解答用紙だけが与えられ、単語数が指定されるわけではありませんが、しっかりとした英作文を執筆するためには150WORDSを目安にしましょう。

4:構成を意識する。ただ文章を並べるのではなく、文章を論理的に構成する必要があります。これが単純な英作文と、本格的な英作文の違いです。英作文には基本的な構造として、意見・理由・事実・結論という流れがあります。

5:反論を想定する。自分の主張の弱点を、あらかじめ想定して、反論を押さえておく技術が必要です。

6:他者の文章を引用する。文章の引用はしばしば用いられる技術ですが、ここでは問題文IからIIIから引用します。


それでは順番に執筆していきましょう。今回は(A)の飲酒年齢の引き下げに賛成する立場で書きます。もちろん、引き下げに反対する立場を主張しても、採点には影響がありません。大事なのは、自分がしっかりと英語で文章を書く技術を身につけているかを、相手に伝えることです。

すべてを一度に執筆するのではなく部分部分に分けて執筆するのがコツです。


【意見 opinion】

意見はしっかりと YES か No で立場を示しましょう

以下の文が候補です。

I think the Japanese government should lower the legal age at which alcohol may be consumed to 18.

In my opinion, the Japanese government should lower the legal age at which alcohol may be consumed to 18.


「私の考えでは」という意見を表す構文は、以下のようなものがあります。
I think that
I believe that
In my opinion,
From my point of view,



【理由 reason】

英作文では意見を述べたら、必ず意見を支持するための理由を述べましょう。以下の文が候補です。

The reason is that people need to learn how to drink and how to be sociable.

ここでは飲酒に慣れることで人付き合いが良くなることを支持理由として挙げています。


「理由を述べる」構文は、以下のようなものがあります。
The reason is that
Thas is because



【事実 fact】

事実を述べて自分の意見を補強します。事実として書きやすいのは、有名な行事や統計データなどでしょう。ここでは日本の「飲み会」の行事を事実として挙げます。飲み会は単にお酒を飲んで暴れるのではなく、さまざま世代の人間とのコミュニケーションを訓練する場所でもあります。

In Japan, drinking with people of all ages is called Nomi-Kai. Nomi-Kai offers a good opportunity for making conversation with anyone.




【引用 quote】

他者の文章から引用します。今回は、引用先が限定されています。自分の意見に反対している(飲酒年齢の引き下げに反対している)文章を、引用します。

In his 2013 article “Why let the young turn to drink?”, Naughton Mywatch claims, “College education is not about drinking parties.” He argues that drinking is harmful to the young.



【反論 objection】

自分の意見への反対意見に対して、さらに反論します。飲酒には教育効果がないという反対意見に対して、飲酒には教育効果があると反論します。

However, I strongly disagree with that statement, because learning occurs not only in the classroom but also in parties. They should acquire skills in communication among different generations to enter society appropriately.Some might argue about the dangers of drinking. Yes, I agree with them. Drinking can lead the young to certain dangerous actions, but the young should experience them before they hold important positions.



【結論 conclusion】

最後に、結論として自分の意見を念押しします。

Thus, the Japanese government should lower the legal drinking age to 18 for the youth education.

「結論を述べる」構文は、以下のようなものがあります。
thus
therefor
in conclusion
to conclude
to sum up



【解答例】
I think the Japanese government should lower the legal age at which alcohol may be consumed to 18. The reason is that people need to learn how to drink and how to be sociable. In Japan, drinking with people of all ages is called Nomi-Kai. Nomi-Kai offers a good opportunity for making conversation with anyone.
In his 2013 article “Why let the young turn to drink?”, Naughton Mywatch claims, “College education is not about drinking parties.” He argues that drinking is harmful to the young. However, I strongly disagree with that statement, because learning occurs not only in the classroom but also in parties. They should acquire skills in communication among different generations to enter society appropriately.
Some might argue about the dangers of drinking. Yes, I agree with them. Drinking can lead the young to certain dangerous actions, but the young should experience them before they hold important positions.
Thus, the Japanese government should lower the legal drinking age to 18 for the youth education.(166WORDS)




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