学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)

学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)

学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)

学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)


学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)とは、いわゆる日本の国家カリキュラムのことです。文部科学省と中央教育審議会によって制定され、10年に1度を目安として改定されてきています。


【中学受験制度 用語まとめ】


用語:学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)
英語:Japanese National Curriculum
別名:指導要領(しどうようりょう)
解説:学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)とは、いわゆる日本の国家カリキュラムのことです。文部科学省と中央教育審議会によって制定され、10年に1度を目安として改定されてきています。

学習指導要領は、いわゆる公立学校(公立小学校・公立中学校・公立高校) の授業内容へ、強い拘束力を持ちます。また、税金によって各学校に配布される検定教科書の内容も、学習指導要領にもとづいて編集されています。

学習指導要領の歴史は、明治維新にまで遡ります。日本は明治維新以来、中央政府によって教育の中央集権化が進められ、現在の私たちが用いている標準語や常用漢字も、日本の国家カリキュラムにより規定されています。

学習指導要領は大学受験へ影響し、日本の大学入学試験は、学習指導要領の範囲を基本として出題されます。

例文:学習指導要領が改定され、数学の出題分野が変わった。





中学受験制度の用語集まとめです。重要語句の日本語・読み方・英語訳・別名・解説・例文をまとめています。

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学習指導要領 歴史変遷まとめ

学習指導要領 歴史変遷まとめ

学習指導要領 歴史変遷まとめ



【学習指導要領 歴史変遷まとめ】



通称
1961年(昭和36年)戦後カリキュラム
1971年(昭和46年)現代化カリキュラム
1980年(昭和55年)削減カリキュラム
1992年(平成04年)個性を生かす教育
2002年(平成14年)ゆとり教育
2011年(平成23年)生きる力
2020年(令和02年)アクティブ・ラーニング



学習指導要領 中学受験との関係

学習指導要領 中学受験との関係

学習指導要領 中学受験との関係



【学習指導要領 中学受験との関係】


学習指導要領は、公立小学校のカリキュラムですので、中学受験カリキュラムとは一致していません。

中学受験カリキュラムは、私立中学校を受験するためのカリキュラムです。

中学受験をする場合は、学校で公立小学校カリキュラムを履修しながら、加えて、それぞれの家庭が独自に中学受験カリキュラムを履修します。いわゆる2階建ての教育体制となります。

中学受験カリキュラムを習得するためにとして、民間教育サービスとして、進学塾・家庭教師が運営されています。

中学受験カリキュラムを独学で履修することもできますが、少数派です。


学習指導要領解説 国語編

学習指導要領解説 国語編

学習指導要領解説 国語編



【学習指導要領解説 国語編】



学習指導要領の国語科目には、漢字の規定があります。

学習指導要領では、小学校で学ぶべき漢字(約1000字)を定めています。これらは学習漢字や教育漢字(きょういくかんじ)と呼ばれる場合もあります。

そして、学習指導用要領では、教育漢字を学習する順番も、学年ごとに定めています。このことを、教育漢字の学年配当(がくねんはいとう)と呼んでいます。

例えば、小学1年生の、教育漢字の学年配当は、以下となります。


【教育漢字 小学1年 配当】


一 右 雨 円 王 音 下 火 花 貝 学 気 九 休 玉 金 空 月 犬 見 五 口 校 左 三 山 子 四 糸 字 耳 七 車 手 十 出 女 小 上 森 人 水 正 生 青 夕 石 赤 千 川 先 早 草 足 村 大 男 竹 中 虫 町 天 田 土 二 日 入 年 白 八 百 文 木 本 名 目 立 力 林 六 

---計八十字---




【小学漢字は順番あり 中高漢字は大枠のみ】


小学校漢字には、厳密な学習順序が規定されていますが、一方で、中学高校で習う漢字は、大枠が定められているのみです。

一般に、高校生までに習得する漢字約2000字を、常用漢字(じょうようかんじ)と呼びます。

常用漢字は、現代日本語において、「漢字と仮名の書き分け」の基準と考えてよいです。




【学習指導要領 教材への影響】


教育漢字の規定は、小学校の教材に、影響を与えています。

例えば、小学校4年生の教材では、どの言葉に漢字を用い、どの言葉に仮名を用いるべきなのか、教育漢字に準拠して判断しています。

中学受験カリキュラムの教材のうち、低学年向けのものには、振り仮名を付けています。まだ習っていない漢字には、必ず、振り仮名を付けています。




【中学受験国語 漢字の問題】


漢字の使用制限は、公立学校カリキュラムも中学受験カリキュラムも、同じです。

したがって、私立中学入学試験でも、漢字の書き取り問題は、教育漢字約1000字の範囲から、出題されます。

難易度を高くする場合は、漢字の出題範囲を増やすのではなく、「熟語の一部」や「文章中での読み分け」として、出題する傾向があります。


学習指導要領解説 算数編

学習指導要領解説 算数編

学習指導要領解説 算数編



【学習指導要領解説 算数編】


学習指導要領の算数科目には、単元の規定があります。

単元とは、例えば「少数と分数」や「約数と倍数」や「台形と平行四辺形」などです。

公立小学校では、算数を、学習指導要領に沿って、学んでいきます。小学1年生から小学6年生にかけて、すべての単元を履修します。

一方で、中学受験カリキュラムでは、算数のすべての単元を履修する点は同じですが、ずっと早く進行します。小学校6年生になる以前に、算数カリキュラムの1周目を終えます。そこから、より高度な解法を習得していきます。演習量についても、中学受験カリキュラムは、公立小学校よりもはるかに多いです。

解法や演習量について、公立小学校では、教室現場の裁量に任されています。各小学校ごとに、どこまで算数の解法を習得し、どこまで演習量を課すのか、不統一であるのが実情です。

例えば、三角形の面積を求めることは、公立小学校でも教わります。しかし、三角形の面積を、「相似の解法」や「比の解法」によって求めることは、あまり積極的には教えられていません。教える時間もありません。同じ三角形の単元を扱っても、中学受験カリキュラムは、より広く解法を教えています。

参考: 開成中学校 算数対策解答解説 2019

学習指導要領解説 教育法制

学習指導要領解説 教育法制

学習指導要領解説 教育法制



【学習指導要領解説 法的地位】


学習指導要領は、教材についての行政省令です。



【憲法 抽象的な規定】


日本国憲法では、20条と26条で、教育について規定しています。

日本国憲法第20条3: 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。(公立学校の宗教教育の禁止)

日本国憲法第26条2: すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。(義務教育)



【憲法から国会法律へ】



日本国憲法第26条2の「法律の定めるところ」とは、例えば、教育基本法学校教育法のことです。



【国会法律から行政省令へ】


国会法律を受けて、その内容を具体化するために、行政省令の学習指導要領や学校設置基準があります。


わかりすく言えば、教育法制は、抽象性の高い憲法から始まり、じょじょに具体性を増しながら、国会法律、行政省令へと、順番に規定されています。


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