中学受験 入試解禁日
中学受験 入試解禁日
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入試解禁日が設定された理由として、生徒の獲得競争があります。私立中学校は、公立中学校と異なり、生徒・家庭側の自由意志によって選択ができます。そして、私立中学校側も、どのような生徒を入学させるのか、選択できます。
自由意志による競争原理が働いているために、優秀な生徒の獲得のためには、入試の日程を有利に設定したいと考えるのが、合理的です。
一方で、就職活動のように、あまりにも自由に募集できるようにしてしまうと、どの学校もできるだけ早くに入試をして、生徒を確保しようと、競争が激しくなっていきます。そこで、公正さを保つために、入試解禁日が設けられました。
入試解禁日は、地域単位で定められています。各都道府県の私学協会では、「地域の入試解禁日」を設定しています。
例えば、東京都と神奈川県は、毎年2月01日が入試解禁日ですが、埼玉県・千葉県は、日程が異なります。また、関東圏と関西圏でも、入試解禁日は異なってきます。
私立中学校を受験する場合は、受験スケジュールに細かな変更が出やすいので、注意しておきたいです。公立中学校の場合は、入試日程は一斉に公示されますので、学校によって入試日はあまり変化しません。
入試解禁日に、実際に入試を実施する中学校は、本命校と呼ばれます。本命校とは、受験生が合格をしたら、そのまま進学する第1志望の学校です。本命校は辞退されることがあまりないので、合格者数も少なめに出す傾向にあります。
例えば、東京都ならば、入試解禁日である2月1日を試験日とするのは、開成中学校・武蔵中学校・海城中学校・駒場東邦中と、名門校は入試解禁日と試験日が同じです。合格すれば、辞退することはなく、そのまま進学します。
入試解禁日を試験日とせずに、うしろに試験日を設定する学校は、安全校と呼ばれます。安全校とは、本命校に不合格だった場合に進学する、いわゆる保険をかけるための学校です。安全校は、本命校から流れてくる生徒を確保しようと、複数回受験・午後入試・特別入試などのさまざまなしくみに挑戦しています。
少子化、公立中高一貫校の登場などによって、定員割れをする私立中学校は増えてきています。私立中学校からすれば、入試は生徒獲得への重要なマーケティングツールとなっています。
試験日の設定だけでも、学校側の生徒獲得政策が見えてきます。
入試解禁日=入試日の本命校は、自信のある学校といえます。入試解禁日=×入試日の安全校は、経営が不安定である可能性があります。
しっかりと学力を育てる生徒・家庭から、第1志望に選んでもらうためには、大学合格実績・カリキュラム・校風・校則・行事・伝統など魅力を、積極的に発信していく時代になってきています。
生徒・家庭の視点からは、受験機会が広がるので、第1志望の本命校だけではなく、第2志望の安全校の日程も、押さえておくとよいでしょう。
中学受験は私立中学校が中心なので、ダブル(複数)出願をする家庭も多いです。
ダブル出願とは、試験日の重なる私立中学校に、同時に願書を出しておくことです。そうすることで、前日までの受験結果を判断してから、どちらの中学校を受験するか選べるようになります。
12歳の段階では、わずかの体調の変化でも、試験結果に影響が出やすいので、受験スケジュールの設定が大事になってきます。
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