年齢主義と修得主義 履修主義と課程主義
年齢主義と修得主義 履修主義と課程主義
年齢主義(ねんれいしゅぎ)とは、年齢によってカリキュラムを決定することです。例えば、日本の小学校は、学年によって学習する漢字が定まっていますので、年齢主義になります。
修得主義(しゅうとくしゅぎ)とは、知識技術の習得によってカリキュラムを決定することです。例えば、武道の段位は、年齢に関係なく、一定の知識技術に到達すれば、段位が与えられますので、修得主義になります。
年齢主義と習得主義は、どちらも教育の専門用語で、児童生徒にふさわしいカリキュラムを決定するための思想です。2020年代以降、日本は年齢主義から習得主義へと重心を移しており、「個別最適化された学び」や「学習履歴のデータ化」という標語に表れています。
履修主義(りしゅうしゅぎ)とは、履修、つまり授業を受けることによって、カリキュラムを進めてよいと考えることです。例えば、運転免許の更新講習は、教室に座って、講習を履修しさえすればよいので、履修主義になります。履修主義は、年齢主義と似た思想で、どちらも「時間の経過」を重視しています。
課程主義(かていしゅぎ)とは、カリキュラムの修得を、卒業要件とすることです。例えば、テストが赤点の場合は、進級させないという考え方は、課程主義になります。課程主義は、習得主義と似た思想で、どちらも「知識技術が身に付いたかどうか」を重視しています。
児童生徒の資質能力は、一人一人異なり、集団指導と個別指導の割合を巡って、議論が進むことが予想されます。
制度思想 | 重点 | 判断基準 |
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年齢主義 | クラス編成 | 時間 |
修得主義 | クラス編成 | 理解 |
履修主義 | 卒業要件 | 時間 |
課程主義 | 卒業要件 | 理解 |
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