水耕栽培と液体肥料

水耕栽培と液体肥料

水耕栽培と液体肥料

水耕栽培と液体肥料

【水耕栽培とは 定義】

水耕栽培(すいこうさいばい)とは、水中で植物を栽培する技術です。対義語は、従来の土中で植物を栽培する技術で、土耕栽培です。

水耕栽培は英語で、アクアポニックス(aqauponics)とも呼ばれています。英語の論文を読む場合には、読み替えるとよいでしょう。


【水耕栽培 16種類】

植物の健全成長のためには、16種類の成分が必要と考えられています。成分の必要量によって、多量要素(たりょうようそ)と微量要素(びりょうようそ)に分類できます。


【水耕栽培 多量要素9種類】

多量要素は9種類あり、水素(H)・酸素(O)・炭素(C)・窒素(N)・リン(P)・カリウム(K)・カルシウム(Ca)・マグネシウム(Mg)・硫黄(S)です。

水素(H)・酸素(O)・炭素(C)については、空気中の二酸化炭素($CO_2$)と水($H_2O$)から、ほぼ無料で吸収されますので、あまり意識されません。

窒素(N)・リン(P)・カリウム(K)・カルシウム(Ca)・マグネシウム(Mg)・硫黄(S)については、人工的に供給します。


【水耕栽培 微量要素7種類】

微量要素は7種類あり、鉄(Fe)・マンガン(Mn)・ホウ素(B)・銅(Cu)・亜鉛(Zn)・モリブデン(Mo)・塩素(Cl)は、極少量を供給する必要があります。


【水耕栽培 液体肥料】

多量要素と微量要素を合わせて、水耕栽培用の液体肥料は生産されています。厳密には、植物同士によって必要量にはばらつきがありますが、どの植物にも適応できる調整量が研究で明らかにされています。この量は園試処方(えんししょほう)と呼ばれています。一般に市販されている水耕栽培用の液体肥料は、この園試処方の1/2濃度に設定されています。


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水耕栽培と液体肥料

【水耕栽培とは 定義】

水耕栽培(すいこうさいばい)とは、水中で植物を栽培する技術です。対義語は、従来の土中で植物を栽培する技術で、土耕栽培です。

水耕栽培は英語で、アクアポニックス(aqauponics)とも呼ばれています。英語の論文を読む場合には、読み替えるとよいでしょう。


【水耕栽培 16種類】

植物の健全成長のためには、16種類の成分が必要と考えられています。成分の必要量によって、多量要素(たりょうようそ)と微量要素(びりょうようそ)に分類できます。

元素記号化学名称商品名称要素
C炭素多量
Caカルシウム石灰(せっかい)多量
H水素多量
Kカリウム加里(かり)多量
Mgマグネシウム苦土(くど)多量
窒素多量
O酸素多量
リン多量
硫黄多量
Bホウ素硼素微量
Cl塩素微量
Cu微量
Fe微量
Mnマンガン微量
Moモリブデン微量
Zn亜鉛微量



【水耕栽培 多量要素9種類】

多量要素は9種類あり、水素(H)・酸素(O)・炭素(C)・窒素(N)・リン(P)・カリウム(K)・カルシウム(Ca)・マグネシウム(Mg)・硫黄(S)です。

水素(H)・酸素(O)・炭素(C)については、空気中の二酸化炭素($CO_2$)と水($H_2O$)から、ほぼ無料で吸収されますので、あまり意識されません。

窒素(N)・リン(P)・カリウム(K)・カルシウム(Ca)・マグネシウム(Mg)・硫黄(S)については、人工的に供給します。


【水耕栽培 微量要素7種類】

微量要素は7種類あり、鉄(Fe)・マンガン(Mn)・ホウ素(B)・銅(Cu)・亜鉛(Zn)・モリブデン(Mo)・塩素(Cl)は、極少量を供給する必要があります。


【水耕栽培 液体肥料】

多量要素と微量要素を合わせて、水耕栽培用の液体肥料は生産されています。厳密には、植物同士によって必要量にはばらつきがありますが、どの植物にも適応できる調整量が研究で明らかにされています。この量は園試処方(えんししょほう)と呼ばれています。一般に市販されている水耕栽培用の液体肥料は、この園試処方の1/2濃度に設定されています。

市販の液体肥料は、Ⅰ液・Ⅱ液(A液・B液るいは1号・2号)と容器を区別して、一式で提供されています。この理由は、硝酸石灰は、硝酸加里以外の肥料(硫酸塩など)と、混合すると不都合があるからです。

ハイポニカ 水耕栽培 液体肥料



【水耕栽培 窒素成分】

水耕肥料の窒素成分は、硝酸態窒素:アンモニア態窒素=10:1で提供されています。これは土耕肥料とは窒素成分の割合が異なります。土耕肥料では、アンモニア態窒素の割合が異なり、尿素態窒素も含まれています。

気を付けたいのは、土耕肥料では、水耕肥料の代わりにはならない点です。土耕肥料は、土壌に施されると分解され、尿素態窒素からアンモニア態窒素へ、アンモニア態窒素から硝酸態窒素へと変化します。しかし水耕肥料では、尿素態窒素やアンモニア態窒素の分解が進みません。したがって、水耕肥料には、すでに分解を終えた硝酸態窒素が、あらかじめ多く含まれています。



【参考文献】

大学受験 化学 重要語句集 元素名 ラテン語日本語英語ドイツ語まとめ

農学 基礎知識技術編

植物とpH

EC イーシー Electrical Conductivity 電気伝導率

水質調査6項目 定義方法測定結果 PH CODまとめ


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