テンプル大学経営院(MBA)ランキング不正事件
テンプル大学経営院(MBA)ランキング不正事件
MBA経営大学院のデータ偽造:MBA Ranking Manipulation
アメリカのペンシルバニア州フィラデルフィアにあるテンプル大学 (Temple University)の経営大学院(しばしばMBAと略されます)の元学長が、2021年11月29日に、大学ランキングの不正操作のために、有罪判決を受けた。経営大学院の元学長のモシュパロット(Moshe Porat)は、連邦裁判所から懲役25年の判決を受けた。なお、犯行には、元学長に加えて、テンプル大学の教授・職員も加担し、合わせて提訴されている。
格付機関を騙す:What data are manipulated?
テンプル大学の経営大学院は「全米トップの最も優れたMBAプログラム」などと宣伝し、偽造データによって、ランキングを不正操作していた。偽造データは入学試験得点(admissions test data)・学生就職活動用成績(student work experience and student enrolment status)などで、いずれも格付機関が用いる指標に対応したものだ。ランキングの不正操作の結果、テンプル大学の収益は増大傾向にあり、元学長のモシュパロットは3300万円(300,000ドル 1ドル=110円換算)以上の報酬を得ていた。
不正発見は調査機関から:How the crime got out?
テンプル大学の不正は、2018年に、外部の調査機関の指摘により、露呈した。
ランキング不正は中堅大学でよく起きている:Why they had to deceive people?
米国では学生獲得競争が激しく、マーケティング活動の一環として、格付機関の影響力を無視できない。テンプル大学以外にも、ビラノバ大学(Villanova University)・イリノイ大学(the University of Illinois)・イオナ大学(Iona College)・クレアモントマッケーナ大学(Claremont McKenna College)などが、過去に偽造データを認めており、経営事情の厳しさを露呈している。
米国の入試制度は、優れていることに間違いはないが、日本の入試制度にないような不正も存在する。2019年には大規模な不正入学の摘発があり、バーシティブルーズ事件(Varsity Blues case)と呼ばれている。
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