【2020年度から新入試】
2020年から始まる日本の大学入試制度の変更点と受験対策です。
【名称の統一】
2020年以降は、大学入試は一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜の3種類に統一されます。2019年以前は、一般入試・推薦入試・AO入試と呼ばれていましたが、名称が変更になります。
2019年以前 | 2020年以降 |
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一般入試 | 一般選抜 |
推薦入試 | 学校推薦型選抜 |
AO入試 | 総合型選抜 |
2019年までは大学ごとに名称が不統一で、わかりにくい点がありました。2020年以降は、名称が統一され、わかりやすくなります。
【変更の全体像 学力の三要素】
2020年の変更は、
学力の三要素を意識したものになっています。
学力の三要素とは、知識技能・思考創造・意欲協調です。
2020年以降の大学受験では、これらの学力の三要素を重視して、合否判定するように文部科学省が定めています。
とはいっても、具体的に何をすれば合格するのかわかりにくいので、以下に選抜方法ごとに解説します。
【一般選抜とは】
1つ目は、一般選抜(いっぱんせんばつ)です。従来は一般入試と呼ばれてました。
一般選抜は、試験による学力で選抜されますので、一番変化の少ない選抜方法です。
受験生は、共通テストか各大学個別試験を受験し、得点により選抜されます。
志望理由書の提出も義務付けられますが、受験生の人数が膨大になるので、これまでと同じく、あまり利用されません。
一般選抜では学力をきちんと積み上げて、合格を目指します。
試験実施期日は、現行通り2月1日から3月25日までとなっています。
選抜方法の変更は、2年前に公表が義務付けられています。
【学校推薦型選抜】
2つ目は、学校推薦型選抜(がっこうすいせんがたせんばつ)です。従来は推薦入試と呼ばれていましたが、紛らわしい名前(公募推薦やAO入試)で受験生が混乱しないように、学校推薦型選抜に統一されます。
学校推薦型選抜は、高校の評定(GPAとも呼ばれます)で選抜される点は、従来と変わりません。
しかし2020年以降は少なくとも1科目の学力試験を受験が義務付けられます。とはいっても、要求される学力は、一般選抜よりは緩くなります。
学校推薦型選抜に向いている生徒は、従来通り、学校の優等生です。学校推薦型選抜は、学校の先生が推薦を決めるので、品行方正な学生生活を送りましょう。
学校推薦型選抜の出願時期は11月以降(現行通り)、合格発表時期は12月以降となります。
【総合型選抜】
3つ目は、総合型選抜(そうごうがたせんばつ)です。従来は
AO入試や公募推薦と呼ばれていましたが、学校推薦型選抜と紛らわしいので、2020年からは総合型選抜に統一されます。
総合型選抜は、生徒の志望理由書(ポートフォリオとも呼ばれます)で、選抜されます。志望理由書は自由度が高く、学力以外の強みを証明できれば、合格可能です。
学力試験は、1科目の受験が義務付けられます。とはいっても、要求される学力は、一般選抜よりは緩くなります。
総合型選抜に向いている生徒は、一芸に秀でた生徒です。スポーツ・芸術・学術の優れた成果があれば、合格しやすくなります。
総合型選抜の出願時期は、9月以降(現行8月)、合格発表時期は10月以降となります。
【2020年以降の入試 年間スケジュールまとめ】
制度名 | 段階 | 時期 |
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総合型選抜 | 出願 | 9月 |
総合型選抜 | 結果 | 10月以降 |
学校推薦型選抜 | 出願 | 11月 |
学校推薦型選抜 | 結果 | 12月以降 |
一般選抜 | 出願 | 01月 |
一般選抜 | 結果 | 02月以降 |
【参考文献】
教育制度 大学受験 用語集
学力の三要素 例文
AO入試
教育制度 大学受験 用語集 大学設置基準と日本の大学数
教育制度 大学受験 用語集 全米大学不正(バーシティブルー)2019検察全訳
統計データ 文部科学省
The US Department of Education
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