東京都立高校2020年共通試験 問題2 立体図形

東京都立高校2020年共通試験 問題2 立体図形

東京都立高校2020年共通試験 問題2 立体図形

東京都立高校2020年共通試験 問題2 立体図形

東京都立高校 数学 共通試験 > 過去問2020年問題2 > 問題・解答・解説・傾向

問題2-1 立体図形 円柱:
Sさんのクラスでは、先生が示した問題を、みんなで考えた。
次の各問に答えよ。

・・・先生が示した問題・・・

問題2-1 立体図形 円柱

問題2-1 立体図形 円柱


$a , b , h$ を正の数とし、 $a > b$ とする。

図1は、点O、点Pをそれぞれ底面となる円の中心とし、2つの円の半径がともに $a cm$ であり、四角形ABCDはAB= $h cm$ の長方形で、四角形ABCDが側面となる円柱の展開図である。

図2は、点Q、点Rをそれぞれ底面となる円の中心とし、2つの円の半径がともに $b cm$ であり、四角形EFGHはEF= $h cm$ の長方形で、四角形EFGHが側面となる円柱の展開図である。

図1を組み立ててできる円柱の体積を $X cm^3$ 、
図2を組み立ててできる円柱の体積を $Y cm^3$ とするとき、
$X-Y$ の値を $a , b , h$ を用いて表しなさい。

・・・先生が示した問題・・・で、

$X-Y$ の値を $a , b , h$ を用いて

$X-Y$=[     ]と表すとき、[     ]に当てはまる式を、次のア〜エのうちから選び、記号で答えよ。

ただし、円周率は $\pi$ とする。


ア $\pi( a^2 - b^2)h$

イ $\pi( a - b )^2 h$

ウ $2 \pi ( a - b )h $

エ $\pi( a - b )h $

問題2-2 立体図形 円柱:
Sさんのグループは・・・先生が示した問題・・・で示された2つの展開図をもとにしてできる長方形が側面となる円柱を考え、その円柱の体積と、 $X$ と $Y$ との和の関係について次の問題を作った。

・・・Sさんのグループが作った問題・・・
問題2-2 立体図形 円柱

問題2-2 立体図形 円柱



$a , b , h$ を正の数とし、 $a > b$ とする。

図3で、四角形ABGHは、図1の四角形ABCDの辺DCと図2の四角形EFGHの辺EFを一致させ、辺AHの長さが、辺ADの長さと辺EHの長さの和となる長方形である。

図4のように、図3の四角形ABGHが円柱の側面となるように、辺ABと辺HGを一致させ、組み立ててできる円柱を考える。

・・・先生が示した問題・・・の2つの円柱の体積 $X$ と $Y$ の和を $W cm^3$ 、図4の円柱の体積を $Z cm^3$ とするとき、

$Z-W=2 \pi abh$ となることを確かめてみよう。


・・・Sさんのグループが作った問題・・・で

$Z-W=2 \pi abh$ となることを証明せよ。

ただし、円周率は $\pi$ とする。

スポンサーさん

都立高2020問題2立体図形 解答

東京都立高校 数学 共通試験 > 過去問2020年問題2 > 解答

問題2-1 立体図形 円柱:
ア $\pi( a^2 - b^2)h$

問題2-2 立体図形 円柱:
辺ADの長さは、円Oの円周の長さと一致するので
辺AD=$2a \pi $

同様に、辺EHの長さは、円Qの円周の長さと一致するので
辺EH=$2b \pi $

辺AH=辺AD+辺EHなので
辺AH=$2a \pi + 2b \pi $

辺AHは、図4の円柱の底面の円周と一致する。この円の半径を $xcm$ とおくと

$2x \pi =2a \pi + 2b \pi $

$x =a+b$ となる。


したがって、図4の円柱の体積 $Z$ は
$Z=x^2 \pi \times h $

$Z=(a+b)^2 \pi h $


したがって、 $Z-W$ は
$Z-W=(a+b)^2 \pi h - \pi( a^2 + b^2)h$

$=(a^2+2ab+b^2) \pi h - ( a^2 + b^2)\pi h$

$=(a^2+2ab+b^2 - a^2 - b^2)\pi h$  (結合法則)

$=2ab \pi h=2 \pi abh$ 

証明終わり


都立高2020問題2立体図形 解説

東京都立高校 数学 共通試験 > 過去問2020年問題2 > 解説

問題2-1 立体図形 円柱:
立体図形。立体図形の表面積($cm^2$)と体積($cm^3$)を求める問題です。文章を読み、展開図から円柱を自分の手で組み立てていきます。数字ではなく文字により計算するので、文字の扱いに慣れておきましょう。

2018年、2019年、2020年と、立体図形を文字で表現する問題が連続していますが、この「思考問題形式」は、今後も増えていくと予想されます。

思考問題形式は、問題文にヒントが隠されていますので、まずは問題文にあるデータを、図形に書きこみしていきましょう。

問題2-1 立体図形 円柱 データ書き込み

問題2-1 立体図形 円柱 データ書き込み



図1の円柱の底面積=$a \times a \times \pi$=$a^2\pi$

図1の円柱の体積 $X$ =底面積$\times$高さ

=$a^2\pi \times h$=$a^2\pi h$


同様に、

図2の円柱の底面積=$b \times b \times \pi$=$b^2\pi$

図2の円柱の体積 $Y$ =底面積$\times$高さ

=$b^2\pi \times h$=$b^2\pi h$


よって

$X-Y$=$a^2\pi h - b^2\pi h$

$\pi( a^2 - b^2)h$

問題2-2 立体図形 円柱:
円柱の体積を文字で表現する問題で、前問からの誘導があります。

問題文から、データを書きこみしていきます。
問題2-2 立体図形 円柱

問題2-2 立体図形 円柱



図4の円柱 $Z$ の底面積を計算するために、半径を求めていきましょう。

円柱 $Z$ の底面の円周の長さは、長方形の辺AHの長さと一致します。

したがって

底面の円周の長さ=$2a\pi +2b\pi$

求める半径の長さを $x$ とおくと

直径 $\times$ 円周率= 円周  なので

$2x \times \pi = 2a\pi +2b\pi$

$x = a + b $  となります。


円柱 $Z$ の底面積=$x^2\pi$

=$(a + b)^2\pi$  になります。


よって

円柱 $Z$ の体積=$(a + b)^2\pi \times h$ 

=$(a + b)^2\pi h$  になります。


以上より

$Z-W=(a+b)^2 \pi h - \pi( a^2 + b^2)h$

$=(a^2+2ab+b^2) \pi h - ( a^2 + b^2)\pi h$

$=(a^2+2ab+b^2 - a^2 - b^2)\pi h$  (結合法則)

$=2ab \pi h=2 \pi abh$ 


都立高2020問題2 参考文献


【科目】


公立中学数学カリキュラム+高校受験数学


【領域】


数学 > 過去問 > 東京都立高校 > 問題2


【対象生徒】


算数を終えた小学生
数学検定3級以上
中学生(1年・2年・3年)
高校受験生
数学を基礎から学び直したい生徒


プロ家庭教師の数学教材で、指導歴10年以上の講師が執筆しています。オンライン学習用で、生徒・保護者・教員・家庭教師のために、無料ダウンロードを提供します。

似ている記事
スポンサーさん