胸の慣用句
胸の慣用句
胸にまつわる慣用句をまとめています。
胸には、人間の心情・人間の態度という意味があります。
胸が熱くなると、感動でこころがいっぱいになり、胸を張ると、自信がみなぎって、胸が塞がると、心配になり、胸に刻むと、しっかりと記憶することになります。
胸にまつわる慣用句をまとめています。
胸には、人間の心情・人間の態度という意味があります。
胸が熱くなると、感動でこころがいっぱいになり、胸を張ると、自信がみなぎって、胸が塞がると、心配になり、胸に刻むと、しっかりと記憶することになります。
【胸が痛む】
ひらがな:むねがいたむ
意味:申しわけなく思い、良心が痛むこと。
例文1:あまりにもひどい事件で、胸が痛くなったよ。
例文2:悪いことをしたようで、胸が痛むよ。
【胸が一杯になる】
ひらがな:むねがいっぱいになる
意味:感動があまりにも大きくて、他のことは何も考えられないこと。
例文1:隣の席の人に親切にされて、暖かさで胸が一杯になった。
例文2:捨てられた子猫は、あまりにみすぼらしく、憐れみで胸が一杯になる。
【胸が裂ける】
ひらがな:むねがさける
意味:悲しみや悔しさなどで、胸が裂けるように感じること。
例文1:子供が数日高熱が続いていて、あまりに苦しそうな姿に、胸が張り裂けそうになります。
例文2:サッカーで日本代表選手に選ばれたのも、監督と出会ったおかげで、その監督が引退するなんて、胸が張り裂けるようです。
【胸が騒ぐ】
ひらがな:むねがさわぐ
意味:よくないことがおこるのではないかと、不安で落ち着かないこと。
例文1:この事件は、これだけでは終わらない、まだまだ続くような気がして、妙に胸が騒いだのだった
例文2:電車に乗って、懐かしい球場に近づいてくると、私は胸が騒いで、外野席の高い建物が見えると、自然と小走りになった。
【胸がすく】
ひらがな:むねがすく
意味:それまでの不安や心配がなくなり、さわやかな気持ちになること。
例文1:辛いことや悩み事は、友達に話すだけでも胸がすくってもんだ。
例文2:今までやられっぱなしだったが、初めて反撃できたので、胸がすく思いだ。
【胸がつかえる】
ひらがな:むねがつかえる
意味:食べた物が食道につまること。心配や不安で、胸がふさがれるように感じること。つかえるはつまるということ。
例文1:彼が喜びの涙を流しながら、微笑したので、彼女はその表情を見て胸がつかえてしまったのである。
例文2:彼の言葉に激しい悲しみを覚えたので、それから先の料理は胸がつかえて味も何もあったものではなかった。
【胸が潰れる】
ひらがな:むねがつぶれる
意味:驚いたり悲しんだりして、心がいっぱいのこと。
例文1:声がかれるほど、僕は彼女にくりかえし呼びかけたが、目を開けてくれないので、無事を確認できるまでは胸が潰れるような思いだった。
例文2:彼の家族が経営していた会社が倒産して、一家離散することになったのだが、彼の気持ちを思うと胸が潰れる。
【胸が詰まる】
ひらがな:むねがつまる
意味:悲しみや喜びなどで、心がいっぱいになること。
例文1:久しぶりに元気そうな彼女の姿を見ることができて、胸が詰まって声が掠れそうになりながら、最高の笑顔で答えました。
例文2:卒業式で先生たちが涙を浮かべている姿を見ると、胸が詰まって、生徒たちも、もらい泣きをしました。
【胸が時めく】
ひらがな:むねがときめく
意味:喜びや期待で、心がどきどきすること。
例文1:今まで恋に恋をしていただけで、胸がときめくような女性に出会ったことは無かったのである。
例文2:明日、生まれて初めて新幹線に乗るということで、息子は胸をときめかせ、なかなか眠ってくれなかったのだった。
【胸が膨らむ】
ひらがな:むねがふくらむ
意味:期待や希望が、心に満ちあふれること。
例文1:引っ越し先は、祖父が生涯愛した土地なのだから、素晴らしいところに違いないと胸が膨らみました。
例文2:新一年生は、自分の体より大きいランドセルを背負って、期待に胸を膨らませ、弾むように学校に向かっていきました。
【胸が塞がる】
ひらがな:むねがふさがる
意味:心配や悲しみなどで、心がいっぱいになること。
例文1:たくさん応募したのに、不採用の知らせばかり届き、自分という人間を否定されているようで胸が塞がりました。
例文2:自分の子供と同じくらいの年の子供が、事故に遭うニュースを聞くと、胸が塞がりました。
【胸が焼ける】
ひらがな:むねがやける
意味:食べ過ぎなどで、胸の辺りが焼けるように感じること。
例文1:あまりにおいしそうだったから、ケーキを四個も買って食べたら、さすがに胸が焼けました。
例文2:その狭い通りには、食べ物屋がひしめいていて、前を通ると胸が焼けるような油のにおいがしました。
【胸三寸に納める】
ひらがな:むねさんすんにおさめる
意味:誰にも言わないで、自分の心の中にしまっておくこと。三寸とは空間の長さのこと。
例文1:彼には言い返したいことが山ほどあったのだが、言い返すと屁理屈で返され、面倒くさくなりそうだったので、胸三寸に納めることにしたのだった。
例文2:生徒の今回のいたずらは、悪意があってやったことではないとわかっているので、校長先生には報告せずに、胸三寸に納めることにした。
【胸に一物】
ひらがな:むねにいちもつ
意味:口には出さないが、密かに企みを抱いていること。
例文1:何を考えているのか知らないが、その感じは胸に一物あるようだね。
例文2:みてみろ。あいつの顔、見るからに胸に一物ありそうじゃないか。
【胸に刻む】
ひらがな:むねにきざむ
意味:しっかりと記憶して、忘れないようにしておくこと。
例文1:将来に向けて頑張るために、先生からの言葉を胸に刻んだ。
例文2:注意された言葉を、胸に刻んで生きていこうと思う。
【胸に迫る】
ひらがな:むねにせまる
意味:喜びや悲しみなどが、こみあげてきて我慢できないこと。
例文1:志半ばで倒れた彼の無念さを思うと、胸に迫るものがあるので、彼のためにも成功させるために頑張ろうと思うのだった。
例文2:三年間の思い出が胸に迫り、送り出す生徒たちの晴れ姿が涙でかすんで見えなくなってしまった。
【胸に手を当てる】
ひらがな:むねにてをあてる
意味:両手を胸に当てて、落ち着いてじっくりものを考えようとすること。
例文1:胸に手を当てて、自分が将来何になりたいのか考えてみる。
例文2:胸に手を当てて打開策を考えている場合ではない、急いでできることをしなくては。
【胸に秘める】
ひらがな:むねにひめる
意味:思いを表に出さず、心の中にしまっておくこと。
例文1:聞いてはいけないことを聞いてしまった気がするので、誰にも言わず胸に秘めることにした。
例文2:胸に秘めておこうと思っていたが、うっかり口を滑らせてしまった。
【胸を熱くする】
ひらがな:むねをあつくする
意味:感動して心がいっぱいになること。
例文1:先生のうれしそうな顔を見て、生徒は一様に、大好きな先生の役に立ったのだという思いで胸を熱くしました。
例文2:祖母が握ってくれたおにぎりを口にすると、祖母の僕への愛情がひしひしと伝わって来て、胸を熱くしました。
【胸を痛める】
ひらがな:むねをいためる
意味:不安や心配で胸が痛いように感じること。
例文1:あまりにも残酷な事件で、関係者は胸を痛めていた。
例文2:何もしてあげられないことに胸を痛めている様子だった。
【胸を打つ】
ひらがな:むねをうつ
意味:感動して心がいっぱいになること。
例文1:昨日見た劇は胸を打つ場面や台詞が多くて、そのたびについ涙が出てしまった。
例文2:この小説の主人公が最後に言った言葉は、すべての読者の胸を打つ。
【胸を躍らせる】
ひらがな:むねをおどらせる
意味:期待や喜びが、心に満ちあふれること。
例文1:明日からオーストラリアに出かけるのでぼくは胸を躍らせている。
例文2:もうすぐ誕生日だから、どんなプレゼントがもらえるのか今からもう胸を躍らせている。
【胸を貸す】
ひらがな:むねをかす
意味:実力のある者が、未熟な者の、練習の相手になること。相撲のけいこで、上位の力士が下位の力士の相手になること。
例文1:将来有望な若手選手に胸を貸してやってくれと頼まれたので、練習にに付き合った。
例文2:強豪チームから、いつでも胸を貸すので言ってくださいねと言われて、少し悔しかったけれども、すぐに練習試合を申し込みました。
【胸を借りる】
ひらがな:むねをかりる
意味:未熟な者が、実力のある者に、練習相手を頼むこと。相撲のけいこで、下位の力士が上位の力士にお願いすること。
例文1:将来有望な若手選手が、練習相手として、先輩に胸を借りる。
例文2:強豪チームの胸を借りて、強化試合を申しこんだ。
【胸を反らす】
ひらがな:むねをそらす
意味:胸を張って、体を弓のように後ろに曲げること。得意になり、自信があると示すこと。
例文1:彼は、王様を護衛する兵隊のように胸を反らしながら、私の手を取って歩きました。
例文2:彼は、わざとらしく胸を反らしながら、えっへんと言って、僕に説明を始めました。
【胸を突く】
ひらがな:むねをつく
意味:坂や山道の傾きが急なこと。物事の進みが急で、心が落ち着かないこと。
例文1:涙ながらに語る彼の生涯の話は、胸を突くものがありました。
例文2:彼女の冗談の一言が、私の胸を突き、その後一週間は立ち直ることができませんでした。
【胸を撫で下ろす】
ひらがな:むねをなでおろす
意味:心配や不安がなくなり、安心すること。思い通りにことが運び、心配がなくなること。
例文1:さきほどすべての問題が解決したので、これまでの緊張が解けてほっと胸を撫で下ろした。
例文2:課題を仕上げて提出してやっと胸を撫で下ろしたのに、また課題がたくさん出されてしまった。
【胸を弾ませる】
ひらがな:むねをはずませる
意味:うれしいことがあって、気持ちが浮き浮きすること。
例文1:昨日と同じ時間の同じ車両に、彼の姿を見つけて、私は胸を弾ませたのだった。
例文2:彼は、そこで話を中断し、一同を見渡したのだが、皆は期待に胸を弾ませてその先を待ったのだった。
【胸を張る】
ひらがな:むねをはる
意味:自信に満ちた態度を取ること。堂々とした態度を取ること。
例文1:どんな困難とぶつかっても、いつも胸を張ってその困難に立ち向かっていくことが大切だ。
例文2:得意なことなら何でも胸を張ってやれるけど、苦手なことでも一生懸命やりなさい。
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