日本の18歳人口のまとめ解説です。
【日本の18歳人口 大正から平成にかけて】
毎年、18歳になった日本人の数を、18歳人口(じゅうはっさいじんこう)と呼びます。
日本の18歳人口 大正から平成にかけて
日本の18歳人口は、戦後のある時期に200万人を超え、そこを頂点として減少に転じ、ゆるやかに少子化が進んでいます。
日本の18歳人口は、1921年(大正10年)に約119万人、1967年(昭和22年)に250万人、2009年(平成21年)に122万人でした。
戦中・戦後を通して、18歳人口は2倍になり、また元に戻っています。
なお、2030年には、18歳人口が100万人を切ると予想されています。事故や病気などによって、細かな数値は変動しますが、少子化という大きな流れは、変わることはなさそうです。
【日本の18歳人口 少子化の数値】
日本が少子化しているかどうかは、出生率(しゅっしょうりつ)で判断されます。以下が各国の出生率です。
国名 | 出生率(2015年) |
ナイジェリア | 5.6 |
ガーナ | 4.0 |
フィリピン | 3.0 |
フランス | 2.0 |
アメリカ | 1.8 |
スイス | 1.5 |
日本 | 1.5 |
韓国 | 1.2 |
シンガポール | 1.2 |
日本だけが少子化の問題を抱えているわけではありません。
先進国の社会では、子どもの出生率が下がる傾向にあり、20世紀の後半から、出生率が低下しています。
先進国のうちで、フランスの出生率は高いことで有名です。
先進国のうちで、アメリカやシンガポールの出生率が低いですが、移民政策により人口は増加しています。
【少子化の教育への影響】
少子化の教育への影響として、兄弟姉妹のいない、いわゆる「ひとりっ子」の割合が、増えています。子どもをきめ細かく育てるようになります。子ども1人当たりの教育費と遊興費は、増加傾向にあります。
さらに、学校に入学しやすくなります。2010年代以降、誰でも望めば大学へ入学できるようになったので「大学全入時代」という言葉も生まれました。同時に、誰でも大学に入学できてしまうため、教育の品質が下がってしまう恐れも指摘されています。
日本の18歳人口とセンター試験志願者数
1990年に、日本の18歳人口は203万人で、センター試験志願者は43万人でした。18歳のセンター試験志願率は21.2%でした。
2000年に、日本の18歳人口は151万人で、センター試験志願者は60万人でした。18歳のセンター試験志願率は39.7%でした。
2010年に、日本の18歳人口は122万人で、センター試験志願者は55万人でした。18歳のセンター試験志願率は45.0%でした。
今後は18歳人口の過半数以上が大学進学するようになる見込みです。
【少子化への対策】
日本政府は、少子化対策を進めており、少子化はいくつもの理由が重なっている社会現象なので、有効な政策が待たれています。
例えば、日本政府は、小中学校だけではなく、高等学校まで授業料の負担して、家庭の子どもへの教育費を実質的に無料とする政策を取りました。大学の授業料も無償とする議論があります。
【参考文献】
教育社会用語解説
WORLD BANK Data Indicators
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