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十六夜(いざよい) 16日の月 ためらう月


単語十六夜 (いざよい)  
別名:不知夜月(いざよいづき) 十六夜(じゅうろくや) 十六日の月(じゅうろくにちのつき) ためらう月 既望(きぼう) 月の和名
解説:十六夜とは、望月の後の、月齢16日の月です。十六夜の由来は、古典日本語の動詞「いざよふ」です。「いざよふ」とは、「躊躇ためらいが生まれて動きが遅れる」という意味で、その名詞形が「いざよい」です。つまり、十六夜とは「明るい時間には登場せずに、夜の遅くまで登場が遅れて来る月」のことです。また、「いざよひ」とにごらずに、「いさよひ」とんで発音していたとする説もあります。古典日本語は音の濁り(=濁音のこと)をいとう傾向があるので、もしかすると古典世界を生きた人間たちは「いさよひ」と発音していたのかもしれません。十六夜の別名として、既望があり、「すでに望月を過ぎた月」という意味です。十六夜の見える時間は、夜から早朝までなので、月見の対象としては、やや遅くなってしまう感があります。また、十六夜を「毎月16日の月」ではなく、「陰暦8月16日の月」に限定する解釈も存在します。その場合、「中秋の名月=陰暦8月15日の月=望月」となり、「十六夜=陰暦8月15日の月のあとの陰暦8月16日の月」となり、「毎月」か「陰暦8月に限定」か、意見が分かれることになります。
例文:
日文:十六夜の月は、望月よりも遅く登場する。
和歌:山の端に 不知夜歴月を 出でむかと 待ちつつ居るに 夜そふけにける
仮名:やまのはに いさよふつきを いでむかと 待ちつつをるに よそふけにける
新字:やまのはに いさようつきを いでむかと 待ちつつをるに よそふけにける
解説:万葉集いっしゅで「不知夜歴」はあてと考えられます。

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