【ノーベル賞とは】
ノーベル賞は、1901年にアルフレッド・ノーベル(Alfred Nobel)の遺志により開始され、
物理学賞・
化学賞・
生理学医学賞・文学賞・平和賞の5賞が贈られました。1968年には、経済学賞が追加されました。
【ノーベル賞 創立者】
ノーベルは科学者として、建設工事に用いる
ダイナマイトを発明し、経営者として、355件の特許(とっきょ)を所有していました。特許は
知的財産権(ちてきざいさんけん)とも呼ばれます。彼の資産は、日本円換算で200億円以上あり、ノーベル賞創立のために使おうとすると、彼の遺族が反対した記録が残っています。
【ノーベル賞 受賞式】
ノーベル賞の授賞式は、スウェーデンの首都
ストックホルム(Stockholm)で開催されます。受賞者の選定は、スウェーデン王立科学院が主に担当しています。ノーベル賞が発表されると、科学研究の成果が、社会に周知(しゅうち)されるので、ノーベルの科学振興(かがくしんこう)の目的は果たされたと言えるでしょう。
【学術賞】
ノーベル賞以外の学術賞として、数学の
アーベル賞、コンピューター科学の
チューリング賞が有名です。
【日本人ノーベル賞受賞者】
受賞年 | 受賞者 | 分野 | 業績 |
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1949年 | 物理学賞 | 湯川秀樹(ゆかわひでき) | 中間子理論 |
1965年 | 物理学賞 | 朝永振一郎(ともながしんいちろう) | 量子電磁気学 |
1968年 | 文学賞 | 川端康成(かわばたやすなり) | 美しい日本の私 |
1973年 | 物理学賞 | 江崎玲於奈(えさきれおな) | 半導体のトンネル効果 |
1974年 | 平和賞 | 佐藤栄作(さとうえいさく) | 非核三原則の提唱 |
1981年 | 化学賞 | 福井謙一(ふくいけんいち) | フロンティア軌道理論 |
1987年 | 生理学医学賞 | 利根川進(とねがわすすむ) | 抗体生成の遺伝原理 |
1994年 | 文学賞 | 大江健三郎(おおえけんざぶろう) | あいまいな日本の私 |
2000年 | 化学賞 | 白川英樹(しらかわひでき) | 導電性高分子 |
2001年 | 化学賞 | 野依良治(のよりりょうじ) | キラル触媒 |
2002年 | 化学賞 | 小柴昌俊(こしばまさとし) | ニュートリノの観測 |
2002年 | 化学賞 | 田中耕一(たなかこういち) | 生体高分子の構造解析 |
2008年 | 化学賞 | 下村脩(しもむらおさむ) | 緑色蛍光タンパク質 |
2008年 | 物理学賞 | 南部陽一郎(なんぶよういちろう) | 対称性の破れ |
2008年 | 物理学賞 | 小林誠(こばやしまこと) | 対称性の破れ |
2008年 | 物理学賞 | 益川敏英(ますかわとしひで) | 対称性の破れ |
2010年 | 化学賞 | 根岸英一(ねぎしえいいち) | 有機合成のパラジウム触媒 |
2010年 | 化学賞 | 鈴木章(すずきあきら) | 有機合成のパラジウム触媒 |
2012年 | 生理学医学賞 | 山中伸弥(やまなかしんや) | iPS細胞 |
2014年 | 物理学賞 | 中村修二(なかむらしゅうじ) | 青色LED |
2014年 | 物理学賞 | 天野浩(あまのひろし) | 青色LED |
2014年 | 物理学賞 | 赤崎勇(あかさきいさむ) | 青色LED |
2015年 | 生理学医学賞 | 大村智(おおむらさとし) | 天然有機物の研究 |
2015年 | 物理学賞 | 梶田隆章(かじたたかあき) | ニュートリノの質量 |
2016年 | 生理学医学賞 | 大隅良典(おおすみよしのり) | 細胞のオートファジー |
2018年 | 生理学医学賞 | 本庶佑(ほんじょたすく) | ガンの免疫療法 |
2019年 | 化学賞 | 吉野彰(よしのあきら) | リチウムイオン電池の開発 |
【ノーベル賞と中学受験】
中学受験の理科では、ノーベル賞に関連した問題が、伝統的に出題されています。ノーベル賞を出題する理由は、受験生の家庭環境や知的好奇心を見るためです。
対策として、受験年から10年分までの(例えば2020年受験なら2010年までの)ノーベル賞の受賞分野・受賞者名・受賞理由・社会貢献の4点を押さえておきたいです。
【参考文献】
中学受験 理科
ノーベル賞
アーベル賞
チューリング賞
国際化学オリンピック
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